【練習・試合にて:その6】

 

17)バッティング・ピッチャーの心得  ☆☆☆新掲載!

 打撃練習において、コーチがバッティング・ピッチャーを務めることがよくあります。バッティング・ピッチャーに求められる技術は、その時の練習目的によります。速球、変化球、制球力、投球フォームなどの技術がありますが、少年野球の場合はボールの適度なスピードおよび制球力でしょう。そういう点からは、ピッチングマシンがもっとも良いといえます。ただし、マシンに出来ないのは、ピッチングモーションができないため、投球フォームを見ながらタイミングをとる練習ができないことです。もちろんピッチャー自身、皆いろんなタイミングを個性として持っているので練習になるとは一概にいえませんが、モーションを見てタイミングを計る練習は有効だと思います。

 少年野球のバッティング・ピッチャーで注意してもらいたいのは、大人が投げるという点です。例えば、子供の身長は小学1年なら平均120㎝、小学6年なら平均150㎝程度です。大人の身長が170㎝以上だとすると、ボールのリリースポイントは子供と比較するとかなり高い位置になります。身長差が大きければ大きいほど、非常に高い位置からボールがくることになります。つまり、子供たちの実戦とは目線が大きく異なります。そのために、筆者は膝をついて投げたこともあります。次に大人が適度な速度の球を投げようとして緩い球を投げると、どうしても“山ボール”になりがちです。つまり極端に言えば、緩いカーブのようになってしまいます。高いリリースからくる“山ボール”は、未熟な子供には打ちにくく、バッティングフォームをメチャクチャにする要因にもなりかねません。もし小さな子供に対して遅めの球を投げるのなら、下手投げで“山ボール”にならないように(フワリでなく)シュッと投げる方が良いでしょう。

 筆者が思う少年野球のバッティング・ピッチャーというと、基本的にストライクが投げられるなどの技術的なことはさておき、大切なのは子供たちが気持ちよく打てることだと考えています。子供たちにとにかく打たれるのです。緩い球ばかり投げるということではありません。子供それぞれの技術レベルに合わせたり、練習目的に合わせて投げ分けます。その結果、子供たちが良いバッティングをすれば、バッティング・ピッチャーとしての役割を果たせたということになります。打撃練習は、技術の向上とモチベーションのアップがポイントだと思います。上手く打たせるバッティング・ピッチャーは、子供たちをその気にさせるバッティング・ピッチャーでもあるんです。

 筆者は、たまに打ち取ってやろうと本気で投げた速球を子供に見事に打ち返された時、心の中で「くそっ!」と思うのと同時に「いいバッティングできるようになったなぁ」とほくそ笑んでます。最近の小学6年くらいになると、大人顔負けのスピードボールを投げます。現役でもないオッサンが投げる球では、モノ足らないことも多いようです(トホホ…)。

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